みなさんこんにちは。
スマートライフリハ管理栄養士の籔本です。
前回はコレステロールについてお話しさせていただきました。
まだご覧になっていない方は是非下記リンクからご覧ください!
みなさんは「スキンテア」「褥瘡」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
今回は「スキンテアと褥瘡の予防と栄養の関係」についてお話ししていきたいと思います。
【目次】
スキンテア・褥瘡とは
スキンテアとは一過性の摩擦・ずれによって、皮膚が裂けて生じる傷のことです。
絆創膏や医療テープをはがす時、入浴後に身体を拭いている時、ベッドの柵に身体が擦れた時等に発生しやすいと言われています。
一方で褥瘡は寝たきりで体動の少ない時等に圧迫されている部分の血流が滞ることで皮膚組織が損傷を起こすことを指します。
「床ずれ」という呼ばれ方をすることもありますね。
スキンテアは褥瘡と違い、ただれる程度に留まるのでそれ程深い傷にはなりません。
デイサービスに通所されている方で褥瘡のある利用者様は少ないかもしれませんが
介護に携わる身としては知識を持っておいても良いかと思います。
スキンテア・褥瘡になりやすい人の特徴
スキンテアは皮膚が弱くなる75歳以上の人に多く見られます。
さらに皮膚が乾燥していたり、すこしぶつけただけでアザができるひとスキンテアを起こす可能性が高いです。
褥瘡になりやすい人の特徴として挙げられるのは
寝返りがうまく出来ない人や栄養状態の悪い人、排泄物や汗よって皮膚がふやけている人、むくみが強い人等が挙げられます。
スキンテア・褥瘡ケアのポイント
スキンテア・褥瘡ケアの3本柱とされているのが「保湿」「保護」「栄養」です。
高齢者の栄養面での問題は
「水分の保持機能の低下」「食品数が少ない」「3食摂らない・同じものばかり食べる」
等が挙げられますがそのような状態が続いていれば・・・・
寝返りができていて皮膚のケアができていてもスキンテアや褥瘡が発生する可能性はあります。
食事の内容は皮膚の状態を良好に維持することにも大きく関わっているということです。
栄養のポイント① 水分摂取
水分摂取不足は皮膚の乾燥や痒みの原因になることもあります。
更に、脱水に繋がったり血栓ができやすくなることで
心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなりえます。
そのため水分不足に関しては、夏だけではなく1年中気を付けなければなりません。
栄養のポイント② たんぱく質とエネルギーの確保
たんぱく質は筋肉だけではなく、皮膚や髪の毛の材料になっていることはご存知でしょうか。
体重が減少し、筋肉や骨量が減少してしまうとたんぱく質は生命維持のために使用されてしまい損傷の回復には使われなくなると言われています。
低栄養でBMIが18.5以下の方は注意しないといけませんね。
特に高齢者では骨格筋合成能力が若年者に比べて落ちている為、たんぱく質の必要性も多くなると言われています。
たんぱく質は植物性と動物性に分けられます。
どちらも満遍なく摂ることが大切ですが
動物性たんぱく質は植物性たんぱく質に比べて構成しているアミノ酸のバランスが良く、
吸収率も高いため私達の血液や筋肉になりやすいと言われています。
1日3食のうち2食は動物性たんぱく質を摂りたいですね。
栄養のポイント③ ビタミンCと亜鉛の不足に注意
ビタミンCはコラーゲンの生成をする時に大量に必要になり、
亜鉛は体内ではたんぱく質を生成する際に必要です。
亜鉛という栄養素を意識したことのある方は少ないかと思いますが、スキンテアや褥瘡においては重要な栄養素と言えます。
ビタミンCは野菜類や果物に多く含まれ、亜鉛は魚類や肉類に多く含まれていますが、食事量の低下や偏食が続くと不足しやすいと言われています。
まとめ
私達の身体は食べた物から出来ています。
バランスの悪い食生活を続けたり、欠食が多くなることは思わぬ病気を招くことに繋がりますので普段からできる限り意識しましょう。
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